ステファニー A. アーチック
2024-2025年度 国際ロータリー会長


希望と変化の波及

 国際協議会と会長主催平和会議が開催される今月、私たちは「ロータリーのマジック」に光を当てます。 このマジックは、グローバルなつながり、ビジョン、持続可能な変化をもたらす行動が織り交ざった他に例のないものです。

 その最たる例の一つは、より平和で正義のある世界を築くというロータリーの中核的な使命を支えるロータリー平和フェローシップです。

 ロータリー平和フェローシップは23年以上にわたり、地域社会に変革をもたらしてきました。世界をリードする大学に設置されているロータリー平和センターは、1,800人以上のフェローを輩出、フェローは140以上の国で活躍しています。 平和センターでは、紛争解決、持続可能な開発、平和構築など専門知識を教え、フェローが世界の最も差し迫った課題に取り組めるよう準備を整えます。このプログラムは、ロータリーがビジョンを行動に移し、希望と変化の波及効果を生み出していることを体現しています。

 会長主催平和会議では、トルコ・イスタンブールで平和センターの新設を祝います。このセンターは、中東と北アフリカにおける平和構築の課題に取り組むリーダーの育成に焦点を当て、ロータリーのインパクトをさらに拡大します。

 平和フェローは、難民の再定住、若者と女性のエンパワメント、紛争地帯の和解などの重要な問題に取り組みながら、変革を推進して活動します。彼らの多くは、重要な組織を設立したり、政府、非政府組織、国連や世界銀行などの国際機関でリーダーシップを発揮したりしています。

 2024年にウガンダにあるマケレレ大学のロータリー平和フェローになったンタング・ジュリアス・メレングさんのストーリーは、特に感動的です。彼は、社会を変えていこうと旗を振り、メルーンの若者が平和構築とリーダーシップにおいて積極的な役割を果たせるよう支援しました。

 彼のプロジェクトは、紛争の影響を受けた地域の若者や役人に対し、紛争予防、市民参加、リーダーシップに関する研修を提供するというもので、人々が持続可能な平和の取り組みを推進できるようになりました。

 ジュリアスさんは、ロータリーのグローバルネットワークを活用して、資金面や安全面での障害を克服し、大きなインパクトをもたらしました。

 ロータリー平和フェローシップを通じて、ジュリアスさんはビジョンを実現するための手段とサポートを得ることができたのです。彼の活動は、人々をつなぎ、リソースを共有し、共通の目的のために結束するという「ロータリーのマジック」の変革力を表しています。

 平和フェローの功績を振り返り、ロータリーによる平和への永続的なコミットメントを祝いましょう。そして、奉仕を通じてマジックを生み出すために、約120万人の会員から成るロータリーネットワークの全員が果たす役割を改めて認識しましょう。

 力を合わせれば、より大きなインパクトをもたらし、次世代のリーダーを鼓舞し、より明るく平和な未来を築くことができます。


(RI指定記事  提供 : ロータリーの友 )
2025/02/01