心と頭で適応力を高める
ロータリーの行動計画に示されているように、「適応」するためには、これまでの方法から一歩踏み出して、新しいことにチャレンジする必要があります。ここに適応力を示した二つのクラブの例をご紹介します。一つは「心」、
もう一つは「クリティカルシンキング(批判的思考:物事の本質を見極め、論理的に思考すること)と戦略」で適応したクラブです。
インドのチャンディーガル・ミッドタウン・ロータリークラブ(RC)は今年初め、「心」を大切にして行動を起こしました。会員の参加を促し、会員基盤を強化するため、クラブ会長のニキン・カプールさんは、退会した全て
の会員に直接電話をかけ、元クラブ会員の同窓会に招待しました。
会には呼びかけに応じた 8 人が出席するという、素晴らしい結果となりました。これらの元会員は、現会員とつながることができただけでなく、会員同士の仲間意識や帰属意識を再び感じることができました。その夜の終わりまでに、クラブは元会員のうち 6 人を再び、ロータリーフ
ァミリーに迎え入れることができたのです。
勇気を出して元会員に働きかけたカプールさんは、適応力をもって新しいことを試しただけでなく、ロータリーファミリーにとって今でも大切な存在であると、元会員に知ってもらうことに成功しました。勇気を出したことが、成果につながりました。
人は誰でも自分が必要とされ、大切にされていると感じたいものです。そして、帰属意識を求めています。このように感じてもらうには、私たちが勇気を持ってそれを伝える必要があるのです。
さて、韓国のソウル・ハンスRCは、異なるモデルのクラブづくりを試みて、より大きな効果を得ました。過去 4年間、このクラブは四つの衛星クラブ(奉仕クラブ、音楽愛好家のためのクラブ、職業人へのメンタリングを行う
分野特化型クラブ、大学生のためのクラブ)を結成・維持してきました。
これらの衛星クラブは、イノベーションを通じて会員数を増やすため、このクラブが実施した 5 カ年計画の一部です。
これほど多くの衛星クラブを結成・維持できる秘訣(ひけつ)は何なのでしょうか。このクラブと衛星クラブの会員基盤は流動的で、相乗効果に満ちています。衛星クラブの多くの会員がスポンサークラブの例会に参加し、スポンサークラブの会員も衛星クラブの活動に参加しています。
さらに、各衛星クラブは特定の活動分野に特化しており、スポンサークラブ会員や地域社会の人々に異なる分野でアピールすることで現会員や入会候補者にクラブの魅力を伝えています。このような柔軟な方法は、会員の入会と維持の促進の両方にとって絶好の戦略といえま
す。入会に関心があっても、一般的なロータリークラブの例会では都合がつかないという人は、衛星クラブのオプションを選択できるのです。
これらは、心と頭で適応したほんの二つの例です。クラブの個性を知るために、クラブ会員や地域の人たちに働きかけてみてください。クラブでどのような体験を求めているのかに目を向け、それを基にどんな改善ができるか検討してみましょう。
多くの人たちと話すことで、クラブは適応し、「ロータリーのマジック」を実践できるでしょう。
会員増強・維持に関するリソースは、rotary.org/membership をご覧ください。
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