難題を好機に
もし私たちが「ロータリーのマジック」で本気で世界を変えようとするつもりなら、みんなで自クラブへの帰属意識を培う必要があります。そのための道のりはクラブによって異なるでしょうが、行動計画がその道しるべとなってくれるでしょう。その道のりはどのようなものでしょうか?
ベルギーのベーフェレン・ヴァース・ロータリークラブ(RC)の例を紹介します。1974 年に創立の同クラブは、クラブの行動計画と会員増強計画を策定しながら、時代とともに変化してきました。新会員を見いだすため、クラブは地域に広がる職場を分析して焦点を絞り、いざ新会員が入会したらすぐに任務と役割を委ねました。
クラブはまた、夜例会と昼例会を交互に開くなど、全ての会員にとって参加しやすくなるよう工夫しています。
クラブは時として、変化を余儀なくされることがあります。しかし、行動人として、私たちは全ての障壁の裏にはチャンスがあることを知っています。
アメリカ・マサチューセッツ州のホールヨークRCは、コロナ禍後、物価高騰のために例会場の変更を余儀なくされましたが、会員たちはこの逆境を力に変えました。無料で利用できる図書館の会議室で例会を開き、近くのサンド
イッチ店でランチを手配することを試みました。ランチ代は 10 ドルですが、希望者のみ注文で、例会出席に必ず費用が生じるわけではありません。これは「みんなに公平か」であるための素晴らしい方法です。
この変更以来、13 人の新会員が入会しました。このように、会員増加の一因は、クラブの受け入れる力にあるのではないでしょうか。それは帰属意識を生む第一歩となります。
クラブでどのような経験をしたいのかを会員に尋ねることで、会員の期待にクラブが応えていないことが見えてくるかもしれません。これもクラブを変えるチャンスだと考えましょう。他のクラブモデルが好ましいインパクトを生むことがあるかもしれません。
ビール愛好家のロータリー親睦活動グループ(通称BREW)は、この 8 年間、水と衛生のロータリー行動グループと密に協力し、安全な水をもたらすプロジェクトへ会費の 25%を寄付して支援してきました。これは、メンバーの帰属意識を土台として、より良い世界の構築に取り組んでいる例の一つです。
帰属意識の重要性は、いくら強調しても強調しきれません。クラブは、全ての会員が自分たちの必要とする居場所だと感じることができたとき、魅力的な存在となります。私にとって帰属意識とは、「ロータリーのマジック」を発動させる力です。
クラブ会員や地域社会の人々の声に耳を傾ける際は、その力を引き出すように努めましょう。行動計画は、成功への道を見つける手助けをしてくれます。皆さんが帰属意識を持って道を照らせば、その道はクラブ、地域社会、そして世界の明るい未来へと続いていくでしょう。
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